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我妻さん ブラジルへ(4) 地球の医師編

我妻さんブラジルへ(4) 地球の医師

胆管ドレナージ

そして次に電話があったのは5月22日でした。

我妻(あがつま)さんは入院中の経過について語ってくれました。

14日(水)に入院し、『胆道ドレナージ』は16日(金)に行われました。もちろん、この手術は1回で終える予定でした。安定剤で患者が眠っているあいだに内視鏡をつかってステント(チューブ)を肝胆道(かんたんどう)にいれていく手術だったのですが、肝臓は悪化して腫れており、一ヶ月前のCT画像を見ながらでは、肝胆道が狭窄(きょうさく)しすぎていて、見つけることが出来なくなっていた、ということです。なんどもチャレンジしましたが手の打ちようがなく、その場で中止になりました。

20日(火)に再手術の予定が組まれました。担当医の話では「あらためてCTを撮り直し、現在の肝臓の状態を正確に把握する」とのことです。我妻さんの具合はどんどん悪くなっていきました。前日の19日には肌や目が真っ黄色になり、それまでは立って病院内を歩いていたのがそ

れも大変になり、一日ベッドで横になっていました。おそらくこの時点で総ビリルビン値はおよそ「18」ほどになっていたと思われます。左の写真は黄疸が進んだ目の様子です。


仕切り直しの手術は無事終わり、ステントは2本入りました。そこから体調は少しずつ回復し、翌21日にはいままで茶色だった尿が黄色になりました。体力も戻りつつあると聞き、安心しました。

地球の医師

現代医療の医師免許をとり、それを生業としてる人々をエンティティーは「地球の医師」と呼びます。カーサのエンティティーは西洋医学をバッグボーンとして持つエンティティーが多く、その処置においては西洋医学との連携も重視し、それに携わる人々には敬意をはらいます。たとえば、全身に散らばったがん細胞を肉体のある部分に集約し(どうやってこれが可能になるのかはわかりませんが)、その部分を実際の現代医療の手術で切り取ってもらうように患者に指示し、それが実行されることもあります。

我妻さんはその医師たちから、ブラジルのカーサに行くことへの反対を受けました。我妻さんによると、主治医と二人だけの時は面と向かっていわず、我妻さんの奥様が同席するような場合、奥様に対して、もしものときにどうするのか、というような方向で話をする、とのことでした。体調が悪い中、家族を絡めてこうした攻勢にさらされると、普通の人は弱気になって諦めるかもしれませんが我妻さんの意思は固いのでした。

そして我妻さんは医師たちへの説得材料として、現地で悪くなった場合の対応についてもしっかり考えていました。我妻さんからの電話はそれに関する当方との相談も含まれていました。現地アバジャーニア(Abadiania)からはアナポリス(Anapolis)の病院が近く、車で約36分くらいで、当方のサイト『ジョン・オブ・ゴッドに会うために』でもアナポリスの病院を紹介しています。た

だ、我妻さんの場合、悪くなる兆候を察したとしても一分一秒を争うわけではないので、空港からも近い、ブラジリア(Brasilia)の病院を探すことで話はまとまりました。

条件は救急対応があること、医療設備が充実しているところ、消化器科の専門があり、手術等で実績のあるところなどです。なお、重いご病気を抱えてカーサへこれから赴かれる方のために、それらの病院名とサイトアドレス・電話番号、他に「指さし式の病状説明様式」をこの記事の最後に載せておきましたのでお役立てください。日本語-英語-ポルトガル語になっています。

担当医の話に戻りますが、話の切り口は「最悪の場合はどうするのだ」という言い方であったとしても、底にあるのは、ジョン・オブ・ゴッドに会うことについて、それについては知らないし、知るつもりもなく、いかがわしいまじない師に会いに行く、という程度の認識だったのでしょう。我妻さんは物見遊山の観光に行くわけではなく、結果として病気を治すためにそこへ行くのだ、ということを受け入れていないように思います。

自分たちが予後診断をおこなったのだから、それを受け入れるべきだ、という考え方は手放すべきでしょう。メンツを守るという意味合いもあるのかも知れません。もちろん、予後について自分たちの知っている限りの情報を伝えるべきだと思いますが、それが全てである、ということを言ってはならず、自分たちの知らない治療方法があるかもしれないという可能性についてはオープンでなければならないように思います。別の言い方をすれば現代医療の技術の限界をみとめるべきであって、「西洋医学では、いま目の前にしている病気を効果的に治療できないということ」、「この医療体系には治療方法がないというだけのこと」であることははっきりさせる必要があります。

さらに担当医の方々については思うことは、【情報の非対称性】をいいことに※、まるで「やるのが当たり前」のように行った化学療法は我妻さんの生活の質を極端に落として、しかも効果が無かったこと、彼ら自身の予後の見立て自体、下駄を飛ばす天気予報程度の精度であった、という事実も肝に銘じるべきでしょう。
※【情報の非対称性】
たとえば、「A」と「B」という取引主体がいて(この場合は『医者』と『患者』)、「A」のみが専門知識と情報を有し、「B」はそれを知らないというように、双方で情報と知識の共有ができていない不均等な状態のことを指します。


これらに関連して、一般論として主治医が何らかの理由で英文の証明書を書いてくれない場合のことも、当然考えておくべきことの一つでしょう。

今回は使いませんでしたが、日本旅行医学会が監修している『自己記入式安全カルテ [成人用]』は、自分で作成する旅行用英文診断書です。英語が出来なくても日本語の対訳があるので、簡単に記入していくことができます。海外でいざというときに、病歴、アレルギーの有無、飲んでいる薬剤の種類等を外国語で説明するのは難しいですし、当然具合が悪いときではさらに難しいと思います。こうしたものがあるということも、憶えておかれるとよろしいのではないでしょうか。「成人用」の他に「学生用」と「小児用」があります。
我妻さんは5月23日(金)に退院しました。旅の準備はあらかた出来ていたようで、私が24日(土)に電話をしたときは、なんとまだ現場で仕事をされていました。体力はどんどん戻ってきている、とのことです。ビリルビン値も「5」まで下がりました。私とはSkypeのこと、現地でのタクシーのこと等慌ただしく確認させて頂きました。とりわけ、もし、エンティティーにもっと長く滞在しなさい、と指示された場合のことについては十分に検討しました。

そして5月26日(月)、怒濤の一ヶ月を経て、我妻さんはブラジルへと出発したのでした。

つづく

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ブラジル・アバジャーニア滞在時における緊急時対応

ブラジリア緊急時連絡先
私立病院ですが医療設備が整っていて、待たされることが少ないところです。医療費は高額になると思いますが、特約付きの海外医療保険に入っていれば大丈夫です。

●HOSPITAL SANTA LUCIA, EMERGENCIA  電話(61)3445-0000
オスピタウ サンタルシア 救急
(住所:SHLS-Qd.716,ConjuntoC,AsaSul)
http://www.santalucia.com.br/

●HOSPITAL SANTA LUZIA, EMERGENCIA  電話(61)3445-6000
オスピタウ サンタルジア 救急
(住所:SHLS-Qd.716,ConjuntoE,AsaSul)
http://hsl.com.br/site/Index.do

※念のために公立病院も記します。
・HOSPITAL DE BASE DO DF 電話(61)3315-1200
オスピタウ  デ バセ ド ディーエフ
(住所:SMHS QUADRA 101, AREA ESPECIAL)
http://www.saude.df.gov.br/sobre-a-secretaria/hospitais-e-regionais/271-hospital-de-base-do-df.html

緊急時依頼
●ブラジリアの病院へ連れて行って下さい。: Poderia me levar a um hospital de Brasilia, por favor ?
(ポデリア ミ レバール ア ウン オスピタウ デ ブラジリア、ポル ファヴォール?)
大概はこちらで大丈夫かと思います。救急車はアバジャーニアに2台ありますがすぐに手配できない場合にはタクシーで行った方がよいかと思います。


●救急車を呼んで下さい。:Chame a uma ambulancia,por favor ?
(シャーミ ア ウン アンブランスィア、ポル ファヴォール?)

●日本語の話せる人を呼んで下さい。:Por favor, chame alguem que fale japones.
(ポルファヴォール シャメ アウゲーン キ ファーレ ジャポネース)

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指さし式体調の説明

むくみがあります。My body has become swollen. Meu corpo foi inchado.


尿が黄色く濁っています。Urine has become muddy yellow. Urina se tornou amarelo barrento.


体がだるいです。I feel languid.  Eu sinto desfalecido.


熱があります。I have a fever.  Eu estou com febre.


寒気がします。I am chilly.  Eu estou frio.


お腹が張っています。My belly is swollen.   Minha barriga esta inchada.


腹が痛いです。I have a belly hurts.  Eu tenho umas lesoes de barriga.


食欲がありません。I have no appetite. Eu nao tenho nenhum apetite.


吐き気がします。I feel like throwing up.  Eu tenho vontade de vomitar.


食べると全部吐いてしまいます。When I eat, I throw up all.  Quando eu comer, eu jogo para cima tudo.


背中が凝っています。The back is stiff.  A parte de tras e dura.


背中が痛みます。The back is painful.  A parte de tras e dolorosa.


歩くことが出来ません。I cannot walk.  Eu nao posso caminhar.


めまいがします。I feel dizzy.  Eu sinto atordoado.


頭痛がします。I have  headache.  Eu tenho dor de cabeca.


下痢をしています。I have diarrhea.  Eu tenho diarreia.