DVD『ジョン・オブ・ゴッド』レビュー

エンティティーによる惜しみない祝福

Amazonにレビューを投稿しました。リンクはこちらです。

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『ジョン・オブ・ゴッド(DVD)』 
DVD 本編46分日本語字幕

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このブログではAmazonレビューではあまりに長くなるので、書けなかった部分を補ってまとめておきたいと思います。

まず、ドキュメンタリーとしての質についていえば、日本のテレビ局の洗練されたドキュメンタリーを見慣れた人にとっては、画質も荒い、字幕の字もギザギザ、ナビゲーターは少しエキセントリック、たった46分で3,024円というような、欠点ばかりが目立ちます。見はじめると「この野暮ったい感じはなんなのか」と思うかも知れません。

しかし、「このDVDを買って、観ること」にはもっと重要な意味があります。

このDVDのプロデューサー ジョゼフ・シャフマン(Josef Schoeffmann)さんはドイツ生まれで、元々は画家です。2007年にブラジル アバジャーニア村へに行き、カーサにまつわるスピリチュアルな絵を描き、現在お住まいのオーストラリアに戻りました。そしてその絵を他の人たちに見せたところ、それを見た人たちにもヒーリングが起こりました。そしてこのDVDもカーサのエネルギーを届ける媒介となっています。

ジョゼフ・シャフマン(Josef Schoeffmann)さんのサイトは下記の通りです。カーサにまつわる絵画も販売しています。
http://www.healingpictures.net/en/top-menu/home.html

絵画や本、DVDというような媒介を通してのエネルギーの伝達という事象がどうして起こるのか、遠隔でのヒーリングがどうして可能なのか、そこにはどのようなメカニズムが存在するのか、それについては率直に「わからない」というしかありません。しかし、カーサに行けば、時間や空間にかかる「現在の定義」があてはまらないことを実際に体験することになります。もともとはカーサに「まやかしを暴きにいく」くらいの気持ちで来た医師たちが、そこで起こる奇跡に心打たれ、説明できないことは説明できないこととして、起こることはそのままに受け入れようというような、心的態度を改めていく様子もこのDVDからは受け取れます。そして医師たちは、それぞれ自分たちの現在持っている限られたパラダイムの中で自分の見たこと・実感したことを説明しようとしています。それは自分たちの知らない治療方法・治癒プロセスがあるかもしれないという可能性についてはオープンでいようという、とても科学的な態度と言えます。

そしてまた、このDVDの出てくるたくさんの治癒体験者の言葉の中で聞き逃してならないことは、皆、異口同音に「意識のあり方が変わった」と述べている点でしょう。

西洋医学は病を「体の中の障害をもたらす部分」として捉えます。例として、ガンという慢性疾患を採り上げて考えれば、細胞が分裂・分化する際にDNAの劣化コピーが起き、ガン細胞が出来、それが修復されず、そのガン細胞がまた、みずからを複製し、増殖していくといった病変が「物理的な肉体の部分で起こる」というような考え方です。このことは、機械論的還元主義のものの見方では、つまり、物事を細かく分解して理解する見方で言えば、それは正しい、と言えるかと思います。

私のクライアントの方々でガンを患っておいでの方の性格傾向について言えば、仕事においても家庭においても、他の人の意向を重視し、忍耐強く、怒りのようなネガティブな感情はあまり表出しない、また、仕事は人に任せられない、仕事はすべて自分でやらなければならない、というような考え方する方がとても多い、ということです。

これは聞こえよく言い換えれば「責任感が強い」、「自制心がある」ということで世間一般的には美徳とされます。いわゆる「いい人」というわけです。しかし、こうした考え方を仕事を含めた現実生活のシステムの中で実行すると、実際、外的なトラブルを起こさない反面、内的ストレスを溜めやすく、免疫力や自然治癒力の低下した状態を作り出すことになります。これが慢性疾患の下地です。一方、我々の意識がたとえば「喜び」から「怒り」に変化するとき、実に千四百以上もの血液中の化学物質が変化します。これは「怒り」に限らずネガティブな感情すべてに当てはまります。それが上述したDNAの劣化コピーを引き起こし、修復できずにガンの原因になることは、容易に推察できます。また、怒りや悲しみなどの強い感情に揺さぶられる経験――情動ストレスを感じるとストレスホルモンが分泌され、様々な臓器に悪影響を与えることは言を俟つまでもありません。

そうした場合、その方に、ネガティブな考え方も含めて、そのような考え方はやめなさい、生活習慣を変えなさい、ということは簡単ですが、そのやり方でこれまで生きてきたので、どうやって変えていいのかわからない、ということがあります。そしてご当人も、その考え方、核になる信念・思考システムを「自分が選んだ正しい生き方」と捉えている・誤解していることが多いということです。

霊性に関わることを学び始めたばかりの人はしばしば「ネガティブな感情や信念を手放す」という言い方をします。なんでも宇宙に手放せば良い、汚物を流すように、きれいさっぱりどこかに流して終わり、というような脳天気な言い方です。しかし、実際、外界で起こる出来事をネガティブにとらえ、そこにエネルギーを与え、感情体を活性化させているのは現在の当人の信念大系・思考システムである、ということです。ですのでネガティブな感情を手放す、ということは、実は「自分自身の今の考え方を少しずつ変えていき、その変わっていく自分自身を受け入れる作業」のことです。そのとり組みを始めたならば、いままでの人生で馴染んできたこと、気に入っているライフスタイル、あるいは心地よい人間関係なども手放すことになるかもしれません。それらは間違いなくとても苦しい作業であることでしょう。

それは「三次元の物質としての思考回路」というものがどういうものなのか、ということを少し考えればわかることかと思います。簡単に言うと、神経細胞シナプスによって結合し、ある一つの思考を思いつく、あるいは五感による刺激を受ければ、電流が流れます。それはこれまでの記憶とそれに伴う感情とも結びついて、ネットワークを作ります。そして感情に促されるままにもう一度、同じ思考を繰り返せば、脳は、それが「必要な回路」と認識して、太い回路を作り出します。一度作り出された神経回路は、「物質として存在」します。怒りと批判をさんざん繰り返したあとには、それが必要が無いもの、間違いだった、という認識が生まれても、すぐに消えることはありません。これはPTSDなどの例を出すまでもないことでしょう。

一つ具体的にいえば、ある人に強い怒りを感じたときに、その人に対する批判の言葉・思考を繰り返している自分に気づいたとします。そこで思い思いの瞑想をして、批判の言葉が聞こえなくなったとしても、瞑想をやめた途端にまた、同じ「怒りの感情と思考のシステム」の組み合わせが現れて、圧倒される、ということを経験する人は多いのではないかと思います。

ブラジルの『カーサ』で起こることは治癒の奇跡という部分が大きく採り上げられ、また、それは事実でもあるのですが、物理的な肉体の治癒ということ以上に注目して欲しい点があります。それは、やはり、当人が自分自身の内面と向き合うこと、これまで培ってきた信念大系を掘り下げて、人生の大きな文脈の中で理解していくこと、その中で何を手放さねばならないかに気づき、そのことに取り組むといったプロセスをが促されるということです。これがエンティティーによる最大のサポートです。そして、実際に物理的な体を治すよりもそちらを優先することが、もっとも早く適切な癒やしであることが多いようです。

私が幾度もカーサに足を運ぶ経験の中で、刮目しているのは「意識のあり方が変わる」顛末です。これはそれを表現するのに情緒的な言い方しか思いつかないのですが、つまり、「人が明るく」なります。もちろん、その意味は「病が無くなったから、明るくなる」ということではなく、「意識のあり方が変わり、明るくなった結果、病がなくなる」ということです。これこそが「無条件の愛に対して心が開いていく」というスピリチュアルな紋切り型で言われていることの真実です。

話は変わり、これはエネルギーワーカーとしての個人的な感想ですが、このDVDのエネルギー的な構成について言えば、とても「重層的」だということが言えます。もちろん、基本にあるのはカーサのエネルギーであることは間違いないのですが、ゲイル・サッカレーさんのイントロダクション部分はとても穏やかな流れです。そしてディーパック・チョプラ博士が話し始めるあたりで、エネルギーは急に強くなり、その質も変化します。これはチョプラ博士の声の入っているメディアも同様にエネルギーの媒介であることと関係しているのではないかと推測します。分割され、挿入されているジョン・オブ・ゴッドへのインタビュー部分ではまた、穏やかになり、別の流れが重なってきます。これは人がそれぞれ実感すべきことなので、あまり詳しくは説明しません。

長くなりましたが、最後にもう一つ、このDVDでは採り上げられていないけれども、エンティティーの祝福のあり方で、決してあだやおろそかに扱われるべきでない点があります。それは、肉体的な死はだれもが避けることはできないことですが、エンティティーは、死を避けられない人には、充実した有終の日々を過ごせるよう、そして最大限穏やかな死を迎えられるように取りはからっている、という点です。

 ブラジル カーサは地球の裏側にあり、日本に住むわれわれは滅多に行くことが出来ない場所ですが、このDVDはそこのエネルギーとつながること、そして癒やしを受け取ることを可能としてくれるものです。それは間違いありません。このDVDを紹介・翻訳してくださった奥野節子さんとナチュラルスピリットさんに心より感謝申し上げたいと思います。併せて、そのすべてを采配して、「日本の人々にいま本当に必要なもの」を届けてくれたエンティティーに最大限の謝辞を捧げたいと思います。

追記

ゲイル・サッカレーさんと字幕もジョン・オブ・ゴッドの本名を「ジョアオ」と言い、また表記していますが、ブラジルでは「ジョアン」と呼ばれています。当方のサイトでも当初、「ジョアオ」と表記していたのですが、現地にお住まいの日系人の方や、よくブラジルに行かれる方から、「とても違和感がある」と言われ、訂正した経緯があります。

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『ジョン・オブ・ゴッド(DVD)』 
DVD 本編46分
日本語字幕付

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エンティティーへの写真提出サービスについて
http://www.johnofgodloyola.com/entry/2015/01/05/103008

DVD『ジョン・オブ・ゴッド』レビュー (了)