竹田さんブラジルへ(3) 大いなる助走編
竹田さんの出発予定は7月の第3週でした。
今回のルートは成田(NARITA)→ドバイ(DUBAI)→リオデジャネイロ(RIO DE JANEIRO)→ブラジリア(BRASILIA)となっておりました。
このような中東経由のルートでブラジリアに行った方に話を聞いたことが私はいままでなかったのでいろいろと勉強になりそうです。ドバイ(アラブ首長国連邦)はビザ不要ということとアメリカのような厳しい入国審査が無いとのことなので新しいルートとしてこれから行こうと思っている方々に紹介できるかも知れません。
ブラジルビザも取得し、一安心といったところで出発までは後10日ほどありました。
ただ、まだ竹田さんに送った書類の使い方、乗り継ぎの注意点、荷物の受け取り、現地での振る舞い等、メールでは伝えにくいことを直接説明・質疑応答する時間を持てていませんでした。たまに話せても20分位で、竹田さんは仕事で帰りが遅い上に、多忙でまとまった時間がとれないようです。
約束した時間に電話をしても連絡が取れないような状態が続きました。こちらはやきもきしており、もうすぐ出発なのでこちらを優先して貰えないか、とお願いしても連絡はとれず、とうとう当日になりました。
出発は夜の10時頃なので、竹田さんは当日の昼にいろいろと荷物を準備するつもりだったようです。当日は竹田さんと慌ただしく連絡を取りながら、いろいろと最終確認をしていました。もっとじっくり話し合いたいこともあったのですが、必要最低限のことは伝えました。これで頑張って貰いましょう、という感じです。
成田に向かう電車の中からも電話が来ました。上着を忘れたという話です。現地で調達するとのことですがカーサの付近では上着になるようなものを売っているのを見たことがありません。ダウンタウンにはあるかもしれませんが歩いてはいけませんし、なにより言葉が通じないのでどうしようか思いました。竹田さんの泊まるポウザアダには私の年の離れた友人もいるので彼に色々頼むことも考えて、まあ、とりあえずは現地に着いてからの話です。
荷物の最終チェックは本当に終わっているのでしょうか。気が気ではありません。
しかし、まあ、電車には乗っていますし、このまま時間通りで行けば、無事成田にたどり着くはずです。
そして午後8時すぎに突然の電話。
電車を乗り間違えたとのこと。
一瞬耳を疑いました。そんなことが起こるのでしょうか。
竹田さんはスカイライナーに乗らなかったことだけ私に伝えると、電話口からは応答がなくなり、スーツケースを押すゴロゴロという大きな音だけが聞こえてきます。階段にスーツケースが当たっているゴンゴンという音が続きました。
そして駅員に怒鳴っている声を最後に電話は切れました。
結局、竹田さんは出発30分前に空港にたどり着いたものの搭乗手続きには間に合いませんでした。
つづく
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