お写真を持っていきました。猫さんたちの場合編 カーサツアー2014

お写真を持っていきました。猫さんたちの場合

カーサのエンティティーは、人はもちろん、動物たちにも惜しみない祝福を与えてくれます。

この旅でカーサツアーのメンバーは、ご自身の家族である猫さん、あるいはご友人の猫さんたちの写真を持っていきました。もちろんご病気の状態にある猫さんたちです。

その中の1枚に我が家の猫「クリプーさん」の写真もあります。そして今回、わたくし事で大変恐縮なのですが、その我が家の猫の話をご紹介したいと存じます。

クリプーさんの場合

※はじめに「クリプーさん」というときの「さん」について、なぜ猫に「さん」付けなのかと気になる方もおられると思いますが、我が家ではこの猫を我が家に家族として迎え入れてから現在に至るまでに短い時間では話せない歴史があり、その中で「クリプーさん」と呼ぶことが定着しているのでこの名前で呼ばせてください。まあ、『くまのプーさん』だって、「プーさん」で定着していて、「プー」と呼ぶと大変な違和感を感じると思いますので、それと同様のこと、ということでどうぞご寛容に願います。

そして話は少し戻り、今回のツアー準備が佳境に入った頃の8月初旬のことです。

今年10歳になる我が家の「クリプーさん」♀ですが、様子がおかしくなりました。
睡眠時間が短くなり、落ち着きがなく、夜中に何回も家の外に出ていき、帰ってくると大きな声で鳴きます。私が風呂に入ろうとすると着いてきて湯船のお湯をがぶ飲みします。そしてコップ等にいつも汲んでいる水は飲まなくなりました。クリプーさんは昔から下部尿路疾患でロイヤルカナンの「pHコントロール2」という療法食を食べていたのですが、それを食べる量が減ってきました。もともとそれだけでは食べてくれなかったので、猫用マグロ節などのトッピングをして食べさせていたのですが、とうとう全く食べなくなり、それまで間食用としていた缶詰だけを要求するようになりました。

私はそこで大きな誤解をしました。

もちろん昔から気むずかしい猫だったこともありました。
家に来たころからムラ食いで食が細く、ごはんは常時出しておかなければならなかったので、ごはんを食べなくなったのはただのワガママで、外に出て行くのも自分の要求が通らないので、ふてくされているためだ、と思っていました。そして湯船の水を飲むのもクリプーさんのマイブームなのだと思っていました。体重は少し減ったように見えましたが、前から少し太っているくらいだったので、気にしませんでした。昔から計算高く、美味しいものしか食べず、他に食べるものがなかったり、人がいないと出ているものを食べる、というパターンがあったので、これも細かい駆け引きの神経戦なのか、と勘違いしていたのです。

そして、8月半ばのこと、台所の床でぐったりしているクリプーさんがいました。

前日から水を全く飲んでいないことに気づきました。水を飲もうとはするのですが飲めないようなのです。そして後ろ足が細かく痙攣していました。ここでやっと「これはただごとではない」と気がつきました。

動物病院にいくと「すぐに入院」ということです。

血液検査の結果と入院のための診断は下記の画像です。

 


しばしば腎不全などで腎臓がどの程度、機能しているのかを判断する目安として「クレアチニン」の値を見ます。これは腎機能を見る一つの見方ですが、その見方で行くと「2.0」という値は、「腎機能が50%程度」ダメになっているということになります。「尿素窒素(BUN)」と「ナトリウム」の値が高いのは脱水の影響もありますが、腎臓の濾過機能があまり働いていないということです。これは尿毒症の危険性を表しています。

もちろん血液検査はひとつの目安でしかなく、複数の検査を組み合わせることで「ある程度有用な診断」といえるのですが、なんらかの異常でこの状況になっているのは確かでした。「高ナトリウム血症」というのは病名ですが、そのまま今の血液の状態を表しています。そして、急性か慢性かはわからないけれども「腎不全」であること。「甲状腺機能亢進症」は、あくまでも「疑い」ということで、これについては外注の血液検査をお願いしました。判断の根拠となっているのは「元気がない」、「大声でよく鳴く」、「痩せてきた」という当方のこれまで見てきた経緯を説明したことによるものです。

獣医さんからは「とても危険な状態でこの2、3日でどうなるかはわからない」との説明を受けました。

基本的に猫の腎臓は一度機能が失われるともとには戻らないと云われています。当方も調べてみたのですが、腎移植以外で劇的に改善した例は見つけられませんでした。病院での処置は複合電解質輸液の静脈への点滴です。これはもちろん、腎臓を治しているわけではなく、簡単に言うと輸液によって尿量を増やすことで、残っている腎機能で、血液中の毒素を少しでも多く外に出そう、ということです。

後からこんなふうにまとめると、その状況に冷静に対処しているように見えますが、起こったことには大変なショックを受け、それからすぐにはげしい後悔にさいなまれました。

なにせ一番の原因はこれまで食べさせていた療法食です。下部尿路疾患用の療法食はいろいろありますが、その中でも「pHコントロール2」は含まれるナトリウム値(塩分)が比較的高く、それを食べた猫が水をたくさん飲みたくなり、尿量を増やすことでストラバイト結晶等の尿路をふさぐものを作らないようにする、という目的のものです。

このナトリウムは腎臓への大変な負担となります。若いうちはまだ良くても、シニアの猫になってきたならば、ある時点でそれをもっとナトリウムの低いものに変える、あるいは体質の変化等を見定めて摂らないようにする、といった対処が必要でした。

考えてみれば、クリプーさんは最近、尿路疾患になっていません。そして、ナトリウム値の低い下部尿路疾患用の療法食が売られていることを調べもしなかったし、そもそもこれまでの食事を続けていれば大丈夫と思い込んでいました。次第に食べなくなったのは、具合の悪くなった原因がそこにあることをクリプーさんは本能的に察知していたためでしょう。

加えて湯船のお湯を飲んでいることを単に「クリープさんのマイブーム」などと思い込んでいた自分はなんというあんぽんたんなのでしょうか。コップの水がちゃんと飲めなくなったクリプーさんはなんとかして水を飲もうとして、広い湯船を苦しまぎれに選んだのに違いありません。

たびたび外に出て行ったのも、つらくて寝ていることができなかったためで、帰ってくると、何とかして欲しいと鳴いていたのだと思います。クリプーさんは私のベッドの下に寝ることがあるのですが、ベッドのヘッドボードにクリプーさんの足が当たってカタカタという音がうるさく、なんども「静かにして」と云っていたのですが、いま思えば、それは痙攣した足が当たっていたのだと思います。

思い当たることばかりです。そしていまいま入院するので、もうこのまま会えなくなるかもしれません。急変した場合には電話を貰うことになりました。

病院を出て、悔恨の念に押しつぶされそうになりながら、自分にいま出来ることを考えました。そしてその晩は遠隔でヒーリングを行いました。

次の日の午前9時頃、獣医さんから電話が掛かってきました。状態の悪化はなく、再度の血液検査の結果、かなり改善したとのこと。そして退院しても良いとのこと。ホッとしました。

しかし、悪い状態に変わりはありません。依然として自力では水は飲めないのでシリンジを使って飲ませました。ぐったりはした感じはあいかわらずです。

それから毎日ヒーリングを行いました。

水をたくさん欲しがり、たくさんの尿をします。典型的な腎不全の症状です。甲状腺の検査結果は問題ありませんでした。ごはんはキドニーケアのものに変え、水や食事の量を毎日記録しました。そしてちょっとした変化があるたびに不安に襲われました。

6日後の血液検査は、「クレアチニン値」が若干悪くなっていました。病院での治療は最初の入院での点滴以外なにもやりませんでした。

そんな中、ブラジルへ出発する日が近づいてきました。

クリプーさんをそのままにして出かけることはためらわれました。私以外が与えても水を飲んでくれるのでしょうか、ごはんちゃんと食べてくれるのでしょうか・・・。しかし、ツアーガイドの私が行かなければ旅は始まりません。世話は家族に託し、いつでも病院に連れて行けるようにキャリーケースと診察券とこれまでの検査結果を1階にまとめて用意しておきました。

そして、私自身は、とにかくできる限りのことをしようと思い、飛行機の中でもヒーリングを続けました。なにせブラジルまでは30時間もありますので。

このことに関連して、ここでひとつ重要なカーサのプロトコルをご説明します。それは「アバジャーニアという土地はエンティティーのケア・管理のもとにあるのでどのような種類のものであってもヒーリング行為は禁止」ということです。具体的にはレイキ等のいわゆるエネルギーワーク・エネルギーメディシンと呼称されるセッション類、心理療法、タロットカード、手のひらをかざす方法等です。これにはセルフヒーリングも含みます。自分以外へエネルギーを「送る」、愛のイメージを「送る」、というようなちょっとした善意の行為も害になることがありますので、極力注意したいものです。

ポウザアダに着くと、ウチに電話し、とりあえず、元気でいることを確認すると、後はクリプーさんにやってあげられることはなにも無いことに気づき、ツアーメンバーのお世話に集中しました。

そしてツアー二週目に写真をセッションに持って行き、人の写真のすぐあとに、クリプーさんの写真をエンティティーに診てもらいました。

エンティティーは写真を一瞬診ただけで隣の籐かごの中に入れました。もちろん、動物にハーブの処方箋は書きません。

診てもらえてホッとしたのか、それからなぜか、クリプーさんのことは忘れていました。

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アバジャーニアの最終日、ブラジリアの空港で、「これから帰る」と日本に電話しようと思ったとき、クリプーさんのことがやっと気になってきました。電話で「大丈夫」という言葉は聞こえたのですが、なにせ回線が雑音だらけで会話が成り立ちません。そのまま飛行機は出発しました。

成田に着いたのはそれから二日後のこと。シャトルバス、東北新幹線と乗り継いで家に帰宅したのは、午後10:00過ぎだったと思います。

帰りのあいさつもそこそこにクリプーさんを探しました。クリプーさんは台所のイスの上にいました。

私を見つけるとすぐに鳴き始めました。もともと賢い猫です。これまで、ひと月以上家を空けても私のことを忘れたことはありません。

近寄っていって抱き上げると、ズッシリ・・・。

太ってる!!!

何が起こっているのでしょうか。

いなかった間のことを聞くと、水を自力で飲むようになったこと、食欲は旺盛で食べたいだけ食べさせていたこと、私がいない間はよく台所にいたこと等々。

帰国が9月21日で、それから一ヶ月が経とうとしていますが、日を追うごとに元気になっていってます。

体重ですが、入院する1年前は4.4kg。入院した8月15日に3.7kgまで減っていましたが、その後、徐々に体重を増やしていき、現在4.2kgまで戻っています。

どのくらい元気かというと、部屋の天袋の引き戸を開けておくと、勝手にガシガシと登っていき、そこからベッドめがけてジャンプしています。内面の衝動を抑えられないのか、ごはんを食べた後やトイレの後はうなり声をあげて、バビューンと駆け出します。ときどきドアにぶつかりますがへっちゃらです。

なんというか体のキレが違います。歩き方も体重の移動が優雅で全身に気がみなぎっている感じです。若い頃のクリプーさんを思い出しました。私自身、現実の連続性がよくわからなくなっているような感じです。

数値を比較すれば、変化はもっとはっきりすると思いますが、まだ血液検査はしていません。もし、元気なときもあれば、そうでない時もある、というようなムラのある体調であれば、いまどんな状態なのかを調べていると思います。しかし、水のがぶ飲みもなくなり、当然、尿量も元気なときと同じくらいに戻り、ニオイも戻ってきました。よく寝て、よく食べて、よく遊ぶ、というように、帰国後、日を追うごと累進的に元気になっているというのが現状です。ですので、血液検査はもともと病院嫌いのクリプーさんに負担をかけるだけの無用な検査である、比較のためだけに検査はしたくない、というのがいまの判断です。

健康の状態を見るために、私にとってはもうひとつ大事な指標としているものに「対象のエネルギーフィールドをみる」というのがあります。最近は西欧医学のパラダイムの中にも「エネルギーフィールド」が健康に直接結びついているという考え方が受け入れられやすくなっているように思います。ただ、聞き慣れない方もおられると思いますので、バーバラ・アン・ブレナンさんの著作等をご確認いただければ、と存じます。

私は二度目のブラジル行きでカーサで霊的な手術を受け、生物全般にわたって、エネルギーフィールドが見えるようになりました。「人の元気な状態」と「そうでない状態」もはっきりわかります。わたしにとってはこちらの方が、より真実味のある現実なのですが、クリプーさんの場合、この「エネルギーフィールド」が、活性化しているように見えます。見え方を表現するのは難しいのですが、無数の細い煙が体のあらゆる場所から空中に吸い込まれていき、また、空中から入ってくるようなインタラクティブな流れになっています。ときどきその煙がなにかにぶつかるのか、静電気のスパークのように光ることもあります。

そしてそれが絶え間なく起こっているのです。

これは私自身が人に対して対面のヒーリングを開始すると同じように見えるのですが、クリプーさんの場合は、人はだれもヒーリングをしていないにも関わらず、それが起こっているようです。もちろんそれはエンティティーによってなされていることだと思っています。

エンティティーには感謝しかありません。

シドニーセッションへのボランティア参加は当初、あまりにも日程的に近くて、もう少し内面の準備が必要と思っていたのですが、エンティティーへの恩返しの意味も含めて、参加することに決めました。



つづく