ジョアンのいない9月 その5(全5回)

ジョアンのいない9月 その5(全5回)

無聊を託つ(ぶりょうをかこつ)アバジャーニア村

カーサにジョアンさんがいない、いつ帰ってくるか判らない、という情報はすぐにブラジル中はもちろん全世界に広まっていきました。村にたくさんあるポウザアタ(療養所を兼ねた宿)の予約は、次々にキャンセルされました。いつもは賑わっているメインストリートの店も週を追うごとに閑散としていきました。私もこんなに人の少ない村は初めてです。いつもは人がひっきりなしに出入りしているジョアンさんのクリスタルショップも3人いる店員さんたちが、ソファーに寝そべってあくびをしていました。

それでも浄化は止まらない

当初、カーサ側の説明では「ジョアンさんは主治医の許可が下り次第、戻ってくる、それは本当にすぐのことだろう」というものでした。それ故、今回の私の立てたプランはこれだけカレントルームのエネルギーが強くなっているのだから、まず、カレントルームでのセッションを重点的に行って、願い事についてはジョアンさんが戻ってきてから、ラインに列んで直接持っていこう、というものでした。

そしてジョアンさんはいませんが、ツアーメンバーの多くはエンティティーが極めて活発に活動を続けているカーサに関わり続けたことで浄化がどんどん進んでいきました。急速な浄化は身体症状を伴う場合が多く、今回も嘔吐、めまい、発熱などの症状が現れました。ジョアンさんと
いうシンボルが不在という状況の中、人間以外を目にすることのない空間でひたすら座り続けること、誰にも面会せずに通り抜けるセッション、強い意図(願い)を持って滝の水をあびること、そういったものを信じることができたツアーメンバーの方々を私は誇りに思います。またそれはエンティティーから「ゆだねること」を試された機会でもあると私は理解しています。

いみじくもメインホールでヘザーカミングさんが言っていたように、当人が意図したかどうかに関わらず、このジョアンさんのいない時期に来た人々というのは本当の意味でミディアムであり、エンティティーから選ばれた人々だった、ということかと思います。

カーサの抱える問題

その評判ゆえに世界からたくさんの人々が訪れるカーサですが、来訪者の急増にともない短い期間で人員も施設も拡大していったという経緯があります。それ故、こうした突発的な事件が起こると組織としてスムーズに動いていないことが判ります。情報の一元化がされていないので、来訪者への情報提供にしてもどこの誰に聞けば良いのか、正確な情報はだれが持っているのか判りません。今回、私が得られたジョアンさんの情報も井戸端会議でのものです。また、セッションの運営についてもイングリシュスピーカー用のオリエンテーションで説明された内容とメインホールにおいてポルトガル語で話された内容とは違っているということも後から判りました。ブラジルというお国柄の面もありますが、セッションに関わる大事なことを含んでいますので、やはり、今後、システム化していく必要はあると思います。これは人の努力で出来ることなので、今後、私の方からも働きかけていきたいと思っています。

ジョアンさん完全復活

ところで、当のジョアンさんですが、9月末のニューヨークでのセッションにはどうしても参加したいという意向で、大事を取って、それまでサンパウロに滞在し、そこから直接ニューヨークに行くことになり、結局、我々の滞在期間中カーサに戻ってくることはありませんでした。ニューヨークでは元気になったジョアンさんが滞りなく、セッションを終えたとのことでした。ニューヨーク レインベックでのセッションの様子が下の写真です。


11月のツアーでは元気なお姿を拝見できることを心から楽しみにしています。


ジョアンのいない9月 (了)